令和四年八月 祥月命日講 《 施行完了のご報告 》
令和4年 8月6日(土)午前10時より、町屋光明寺本堂において令和四年八月の祥月命日講を厳修いたしましたことをご報告申し上げます。
多くのご供養のお申込みを賜りましたこと、あらためて感謝申し上げます。
合掌
八月の法話
皆様の懇ろなるお心を以て勤修されましてございます。
お疲れ様でございました。
お盆の月でございますね。日本の夏の風物詩であるお盆。
お釈迦様のお弟子目連尊者の亡き母が死後、餓鬼道という苦しみの世界に生まれ変わってしまい、お釈迦様の教えにより、祭壇にお供えをし、多くの僧侶で読経し、懇ろに法会を行った所、救われたという『盂蘭盆経』の物語に端を発するといわれます。
この『盂蘭盆経』の物語を聞き、思う事は、亡き先人のご苦労を偲び、感謝の思いで、手を合わせたいという事でございます。
目連尊者の母親は、食べ物が不十分であった時、人の畑の食べ物を盗み、子に与えた因果から餓鬼道に堕ちたと『盂蘭盆経』には語られています。人の畑から食べ物を盗む事は、昔も今も許される事ではありません。しかし、何をおいても子の為にという母の必死さが、目連尊者の命を繋ぎ、結果母親自身を救ったという一面もあるのではないでしょうか。
私達の先人も目連尊者の母親同様、今より、断然社会インフラも食べ物も不十分な中を必死で生き、命を繋いできた。故に私達がここにいる。お盆という年に一度の機会を借り、
その事に感謝と労いの心を向け、お浄土よりこれからもお守りくださいと、お念仏申し、
手を合わせたいと思うわけでございます。
合掌
※1 餓鬼道…仏教において、衆生がその業の結果として輪廻転生する6種の世界(六道)のひとつ飢えにいつも悩まされ、心満ちる事ない餓鬼道は三悪道のひとつといわれる。